基本的人権とは
人権とは、人間の尊厳ともいえるもので、人間が生まれもって持ち合わせているものとされています。
日本の憲法でも、第11条に定められる基本的人権は、憲法で保障される自由及び個人の権利のことで、すべての国民に対して自分の人権を守る権利が保障されています。
しかし、こうした人権は、昔からあったわけではなく、中世ヨーロッパでは国王の定める考えや宗教しか認められておらず、こうした公認の宗教を信仰しないものは、異端者として処罰されていました。
現在でも、独裁効果と呼ばれる国々では、人権がほとんど認められていないことが多く、国際社会でも批判の的にされています。
具体的に人権とは、包括的基本権・消極的権利・積極的権利・能動的権利などがあるとされており、精神活動の自由などのほか、それに付随する経済活動や生活の場など、様々な局面において多面的な権利を有しています。
子供の人権について
人にとって権利とは、生まれながらに保障されたもので、小さな赤ちゃんと言えどもその人権は存在しています。
保育の場において、子供の人権は当然保証されるべきもので、大人だからと言って子供を侮蔑して良いものではないのです。
特に、子供に強制的に作業行わせるため、威圧的な振る舞いやおどかしなどが挙げられますが、これらは虐待と同等なのです。
よく大人がいうおどかしには、お化けが出るよ・とじこめてしまうよ・おいて行くよ・先生に怒られるようなどと、日常的に使われますが、こうした言動は時によって子供の人権を傷つけている可能性も否定できません。
子供と付き合う上で、最も大切なことは、子供も大人と同様に扱うことが重要で、あまり極端な子供扱いはマイナスと言えるでしょう。
そして、さらに重要なのが、子供をだましたり嘘をつかないことで、子供たちとの間で親密な関係を結ぶことができます。
保育中に避けるべき呼び方
大人が子供を叱るのは、将来子供本人にとってマイナスとなるべく一面を排除することが目的で、決してむやみに叱るべきではありません。
これは、大人の側の意識改革も必要で、立場が弱いからと言って押さえつけるのは、最も愚策と言えるでしょう。
最近では、保育園などの保育士が、子供たちに対してさん付けで呼び掛けていることを、目にするようになってきました。
これは、施設側などによる、子供たちの人権に対する取り組みの一環で行われることが多いようです。子供の人権を考える上で、最も大切なことは、常に上から目線ではなく、同じ目線で付き合うことです。
子供の性格はさまざまで、おとなしい子や活発な子、保育士のいうことをきかない子など、様々なタイプがいますが、決してレッテルを張ってはなりません。
職員の問題は、大きく子供たちに影響することが多く、常に対人関係を模索していかなければならないのです。